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初めての青色申告

実は昨年9月からECサイト運営を始めて、晴れて個人事業主となった。そして今、青色申告をする必要に迫られて焦っている。そんなとき頼れるのはやはり本。「個人事業主のための青色申告と節税がわかる本」という一番やさしそうな本を買い、さっそくスタバにこもって、100円お代わりもして読んだ。

自分でできる 個人事業主のための青色申告と節税がわかる本

自分でできる 個人事業主のための青色申告と節税がわかる本

表紙には「初めての人でも、簡単に楽しく読める! 2時間でわかる! 一番やさしい確定申告の本!」とある。その言葉に嘘はない。ボクはメモをとったり、調べたりしながら読んだので3時間かかったが、集中して読めば2時間で十分だろう。短時間で読める・知識を得られるというのは、本当に価値あることだと最近よく思う。

本は会社員の夫と、料理教室をはじめた妻と、隣人の美人税理士の3人の会話問答形式でテンポよく進む。税金の仕組みと確定申告の方法を解説しながら、夫の扶養だった妻が個人事業の初年度青色申告をする。しっかりものでお金にうるさい妻、株で大損も出しちょっと頼りない夫、キャリアウーマン風の税理士というキャラ設定もありがちで共感できる。同じような状況で青色申告をする必要がある方は読んで損はないだろう。

ボクは給与所得とは別に事業を始めたために、青色申告する必要があるので状況は違うんだけど、十分に参考になる書籍だった。

本では会計ソフトの入力ノウハウも紹介される。「やよいの青色申告」の実例で説明しているが、会計ソフトはどれも類似機能を備えているため、汎用的に捉えられるので、やよいにロックされるわけではない。ボクようにMac使いで「やるぞ!青色申告」を既に買ってしまったという人でも十分に参考になる。

また、事例から探せる仕訳逆引き辞書も巻末についており、これは役立つ。

以下に、なるほど!と思った箇所をあげておく。

  • 「事業主借」と「事業主貸」の正しい使い方。プライベートの現金やクレジットカードを使った場合の仕訳をどう入力していいのかわからなかったんですよね・・・
  • 決算最終月(12月)の月ズレ時の仕訳の入力方法。売掛金・買掛金・前受金・未払金を使う。
  • 累進課税の誤解:所得が330万円を超えると税率が10%から20%にあがるから、なんとか経費を増やして所得を330万円以下に抑えたいといっている人は累進課税の仕組みを全く理解していない。
  • 年金・健康保険の「年収」130万円の壁:配偶者の所得が130万円を超えると自ら国民年金を毎月1万5千円と所得に応じた健康保険料を支払う必要がる。つまり、料理教室で130万超えそうになったら12月は教室を休みにして、ハワイ旅行なんていうのもあり。
  • 毎年受け取っているものの、何気なく眺めていた源泉徴収票の「支払金額」「給与所得控除後の金額」「所得控除の額の合計額」「源泉徴収税額」「社会保険料等の金額」「生命保険料の控除額」の意味。
  • ビジネスにおいて、「お金が減るタイミングを以下に後ろにズラすか」というのは非常に重要。「もらうお金は早く、払うお金は遅く」というのが資金繰りの基本。
  • 税務調査で怪しいと真っ先に疑われやすい経費は、異常に膨らんだ雑費、個人とプライベートの区別がつきにくい勘定科目、前年の申告書と比べて、特定の科目に異常な増減があるなど。
  • 貸借対照表と損益計算書をダイエットに例えると、貸借対照表は12/31時点での体重、損益計算書は1年の間にどれだけの量を食べて、どれだけ運動して消費したかを記録したもの。
  • 貸借対照表の箱:「資産」「負債」「純資産」と損益計算書の箱:「費用」「収益」は左右にわかれていて、各取引で2つの箱が左右同じ金額だけ動かす(本では図があるのでエラいわかりやすい)。
  • 経費を右に書くということは、経費を減らすというこ

個人事業主になってみようかなという方、税金と賢く付き合いたい方、是非読んでみてね。