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乳酸菌と酵母菌の妙なる調和

最近ぬか床を始めました。毎朝、毎夜、ぬか床をひっくりコネコネするのが日課になってます。

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↑香り付けに鷹の爪とニンニクを入れたところ。



きっかけ
きっかけは会社のブログ推進景品企画の景品でもらったKindleです(詳細は前回エントリ参照)。このKindleをある方にプレゼントしましたが、そのお返しに頂いた本にすっかり影響されてしまいました。宮本輝

にぎやかな天地(上) (講談社文庫)

にぎやかな天地(上) (講談社文庫)

にぎやかな天地(下) (講談社文庫)

にぎやかな天地(下) (講談社文庫)


発酵
糠漬、納豆、くさや、熟鮓、酒、酢、味噌、醤油、鰹節。どれもみんな発酵食品です。発酵菌なんてものの存在を知らなかった大昔から、人類は偶然と経験と智慧と工夫とで、こんな素晴らしいものを作りつづけてきました。
肉や魚や野菜や乳を発酵させる有益な微生物だけでなく、腐敗させたり有毒な物質を造りだす菌も、そこいらじゅうに充満しているであろうに、なぜ桶の中は発酵菌だけが活発に働くのでしょうか。
目には見えない微小な世界でも行なわれている「調和」というものに感嘆の念を禁じ得ません。

30年もの?
サンマの熟鮓を食べたことがありますか?
和歌山県の名産だそうで、なかには30年熟成させたものもあるそうです。
30年と言えば僕と同年代、すごくないですか!?
時が生み出す妙味を味わいに、いつか必ず和歌山に行きます。どなたか、オススメがあったら教えて下さい。


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↑完成。シズル感を出してみました。窓際の光を活用。

いままで漬けたもの
いままで漬けた野菜は、きゅうり、大根、人参、らっきょう、キャベツ。
きゅうりとキャベツはひと晩(6〜8時間)で充分漬かります。
大根、人参、らっきょうはよく漬けた方が美味しいです。時間は1日弱(18時間ぐらい)。
漬けすぎて塩がきつくなったときは、真水に30分ぐらいつけて塩抜きするとよいです。ぬかの風味は抜けません。


これから試したいもの
今日は長芋を漬けました。長芋のぬか漬けなんて食べたことないので楽しみです。
これからチャレンジしたいのは、サンマ、さわら、エビ、チーズなどのタンパク質系。酒が進みそうです。
夏場のタンパク質系はやめた方がいいと義父に止められていますが、必要分量だけぬかを本体とは別に移して漬けるのがよさそうです。
今から涎が出る・・・


ぬか床を愛でる
ぬかのメンテナンスも育てている感覚が楽しいです。
今度、ぬかのダシとして昆布をいれる予定です。はやく味の違いを体感したいです。
本の中でも紹介されてますが、ダシとして鮭の頭なんかも入れてしまうそうです。驚いたことに、乳酸菌と酵母菌により数週間で跡形もなく消えるそうです。これはぜひ試したい。


アドバイス
暑い時期にはじめないほうがいいです。はじめてから知ったんですが、ぬか床は夏の高温に弱いです。発酵が進み過ぎるんですね。20度を越えるときは、朝晩のかき混ぜと保冷剤の交換が必須です。
ぬか床を長年続けている人でも夏は手間がかかるので、定期的に漬けるのをやめて、ビニールに密封して冷蔵庫に寝かせる方もいるそうです。長期旅行に出かけるときもこの方法でOKです。


せかせかと忙しい現代、ぬか漬けを作って時間が生み出す妙なる力を体感し、「待つ」ことの大切さを見直してみてはいかがでしょうか。